リスニング力を上げたくていろんな方法を試しているのに、自分の理想のレベルに到達しないとがっかりですよね。
特に英語のリスニングは私たち日本人にとってとてもハードルの高いものです。
当ブログでは、リスニング力を上げるためには何よりも英語の音を聞き取れる耳を育てること、また英語の音を聞き取れる耳を育てるには正確な発音を身につけることの重要性を繰り返しお伝えしています。
では、自分では発音がまあまあできていると思っているのに、聞き取れないのはなぜなのでしょうか。
私は、まだ歯車が噛み合っていないだけなのではないかと思います。
歯車って、うまく噛み合わないと空回りするだけではなく、歯が欠けて使い物にならなくなってしまうこともあります。
一生懸命練習をしているのにリスニング力が上がっている実感がないからといって、自分にはセンスがないんだと決めつけたり、英語の勉強自体を諦めたりはしないでください。
自分のレベルにあった教材、必要な練習、正しい方法などがわかってくれば、噛み合っていなかった歯車がうまく合うように回り始めてリスニング力もぐんぐん上がるはずです!
一生懸命に発音の練習をしているのにリスニング力が上がらない2つの原因
- 自分の英語レベルに合ったリスニング教材を使っていない
- 正しい英語の発音の精度がチェックができていない
こちらの記事ではこの2点について詳しく解説します。
こんな記事もあります
リスニング力を上げるには下準備に時間と労力をかけましょう!
日本人に難しい発音のこと
目次
英語のリスニングアップの発音練習には易しめの教材から
英会話や発音矯正レッスンを受けている、常に英語でコミュニケーションを取らなくてはいけない環境にいるなどでもなければ、独学で練習している人が多いと思います。
が、ご自分のレベルに合った教材を使っていますか?
詳細は「英語リスニングのコツは段取り八分仕事二分」で解説していますが、英語のリスニングをマスターするためには地味な下準備こそが大切です。
英語を拾える耳を育てるための3つのステップ
①英語と日本語の音の違いを理解する
②英語の正確な発音を身につける練習(発声)
③聞こえた英語をそのまま書き出す練習(リスニング)
例えば②の正確な発音を身につけるための発声練習には耳で聞いた文章を口頭で追いかけるシャドウィングがおすすめですが、最初は自分には少し簡単かなと思うレベルの英文、できればシンプルな単語単位で始めるのがベストです。
聞こえてきた音をそのまま真似するだけ。
長い文章や難しい単語だと聞き取りにくいですし、特に最初は集中力が持ちません。
そして何より「できた!」という感覚が自信につながり、結果的に続けるモチベーションになるでしょう。
また英語の音を聞き取れるようにすることが目的ですから、1つ1つの単語の意味を理解したり暗記したりする必要もまだありません。(覚えられたらラッキーですが、暗記することよりも正確な発音をすることにエネルギーを注いでください)
聞き取れるようになった、繰り返しが楽に感じられるようになった、またスクリプト通りに繰り返しができるようになった、正解率が上がったなどなど、自分の中での合格点に達成したら少しずつレベルを上げていきましょう。
「英語リスニング力アップに聞き流しはアリだ」の記事ではレベルに分けたシャドウィングに使えるアプリをご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
例えば昔からある<NHKラジオ講座>も、今ではアプリやホームページでもストリーミングで聴けることはご存知でしたか?
配信期間中なら放送時間に縛られず何度でも繰り返し聞くこともできますし、ラジオではできなかった、ポーズ、早送り、巻き戻しなども可能です。
番組によってはスクリプトもオンラインで見られますから、おすすめの教材です。
ただ<NHKラジオ講座>は日本語の解説が多いので、英語に慣れてきたら英語だけの番組もおすすめですよ。
番組名 | 番組の説明 |
基礎英語0 | 小学5~6年生向け |
基礎英語1 | 中学1年生向け |
基礎英語2 | 中学2年生向け |
基礎英語3 | 中学3年生向け |
ラジオ英会話 | 高校生向け |
エンジョイ・シンプル・イングリッシュ | CEFR A2 ~ B1レベル。単語や構文は気にせずにストーリーの内容をつかむことを目標にしています。 |
英会話タイムトライアル | 1日たった10分!タイムトライアルで訓練を重ねれば、スムーズな会話力が身につきます。 |
高校生からはじめる「現代英語」 | 高校生レベルの英語で書かれたニュースをもとに、日本や世界の動きを知りながら、英語力を伸ばします。「話す・聞く」だけでなく「読む・書く」力も身に付きます。 |
ボキャブライダー | ラジオは1日5分、日常会話や入試試験、資格試験、学校で役立つ英単語を毎回4つずつ紹介。使う場面や語源などで単語を関連づけて学ぶから、覚えやすくて忘れにくい!ラジオと連動したアプリでスキマ時間に例文を確認したり単語クイズに挑戦できます。 |
遠山顕の英会話楽習 | ゲーム感覚で英会話が上達する「楽習」メソッド。笑いが絶えないトレーニングに参加するうち、自然と英語が口から出てくるようになります。 |
入門ビジネス英語 | 電話や会議で発言するとき、意見交換の場に臨むときなど、仕事のさまざまな場面で役立つ基礎的な英語表現を学びます。 |
実践ビジネス英語 | 「本物の英語力」が求められる時代に適応した、NHK英語講座では最上級レベルの番組です。自在に「雑談」ができるまでの英語力を目指します。 |
世界へ発信!ニュースで英語術 | 1回5分。旬なニュースを素材に、最新の時事英語表現を紹介するラジオ番組です。 |
英語のリスニングに発音精度チェック
独学で発音の練習を進める際の注意点は、自分では完璧と思っていても必ずしもそうでなく、客観的な評価と一致しないこともあり得るということ。
ゴルフや野球の素振りも自己流フォームで振り続けるよりも、プロ選手のフォームを映像で研究したり、鏡の前でイメージして振ってみたり、また時にはコーチに指導してもらった方が上達が早いのではないでしょうか。
英語の発音に関しても同様です。
多少面倒でも、要所要所であなたの英語の発音精度をチェックしておきましょう。
発音チェック方法1:鏡でチェック
「l、r、th、v、z」など日本語にない音を出すのに、最初は思うように唇や舌が動かないのでびっくりするかも知れません。
でもあなただけではないので心配はご無用。
私たち日本人なら誰でもが通る道です。
まずは口の周りをリラックスさせていろんな方向や形に動かしてみましょう。
鏡を見ながら大きな口を開けたり、すぼめたり、いーっとしてみたり、舌を出したり引っ込めたり…
日本語では使わない口の周りの筋肉をほぐして動かしてみましょう。
最初は恥ずかしいと思いますが、すぐに慣れます。
正確な発音をするための唇の動き、舌の動きなどをじっくり観察して真似してください。
私が一時期過ごしたアメリカでも、スピーチやプレゼンの練習として学生さんたちが鏡の前で表情や発声練習をしている姿をよく見ました。
日本語で説明が聞きたい人にはこちらのYouTubeチャンネルがおすすめ↓↓↓
★ロサンゼルス発『あいうえおフォニックス』で、楽しく英語の発音(フォニックス)をおぼえよう!
LA在住アリゲーターの「アリー」と綿菓子っぽい「ファジー」が日本人がやりがちな具体的な失敗などを交えながら、英語はネイティブの英語で説明は日本人の日本語で、わかりやすくかつめちゃくちゃテンポよく簡潔に説明してくれる動画。
アメリカ西海岸はシアトル出身のサマー先生。現在はスタンフォード大学大学院で言語学の研究をされているということ。日本で9年間も英語講師として活躍されただけあって、日本人の英語を知り尽くしているところがすごいんです。しかも、日本語がペラペラ〜!私たちが苦手な音もしっかり教えてもらいましょう!
英語の聞き取りができるようになってきたらぜひこちらのYouTubeチャンネルにも挑戦↓↓↓
★Clear English Corner with Keenyn Rhodes
プロの医療言語聴覚士のKeenan先生によるアメリカ英語の発音の超詳しい解説です。
全てが英語での解説なので英語の聞き取りに慣れてからの方が良いですが、Keenan先生自身のとてもきれいな聞き取りやすい英語とわかりやすい説明をぜひ聞いてみてください。
発音チェック方法2:自分の発音を録音してチェック
鏡よりももっと恥ずかしいですが、スマホの機能などを使って自分の発音を録音してみましょう。
最初は単語だけでもいいですが、少し慣れてきたら文章にも挑戦してください。
自分の思っている通りの発音になっていなくて愕然としてしまうこともあると思いますが、みんなそんなものです!
この段階で直せるものは直しましょう。
「LやR、th、v、z」など、日本語にない発音は要注意です。
最初は思い通りにいかなくても必ず発音も出来るようになりますから、是非続けてください。
かなりシンプルにスマホで録音と再生ができるのは「ボイスメモ」というiPhoneには標準搭載されている無料アプリです。
念のためにアンドロイドとiosの両方のアプリのダウンロードのリンクを貼っていますが、アンドロイド系のスマホにも同様のアプリが入っているかもしれませんね。
ぜひご活用ください!
発音チェック方法3:音声入力で正しく認識されるかチェック
お手持ちのスマホやタブレット、パソコンに備わっている機能で十分なので、音声入力を積極的に使ってみましょう。(パソコンの設定はこちらをご参照ください:「Windows 音声認識」、「アップルの音声コントロール」)
ラインでもeメールでも、メモアプリでも、画面上のキーボードを使って文字を打ち込むものなら基本何にでも音声機能は付いていますよ。
キーボードの脇にひっそりある「 」マイクボタンを試してみましょう!
まだ音声入力機能を使っていない人は、ぜひお試しください。
慣れてきたら、単語だけではなく文章でも練習してみましょう。
発音した通りの単語や文章で入力されましたか?
AIアシスタント機能をもつスマートスピーカー(AIスピーカー)を英語設定にして、会話を英語にしてみるのもいいですね。
AIのリスニングレベルはピカイチです。
AIにちゃんと聞き取ってもらえたなら合格点としましょう。
アップル系なら「Hey siri!」、アンドロイド系なら「OK Google!」、アマゾンエコーなら「Alexa!」で起動するすごい機能です!
発音チェック方法4:英語力のある人にチェックしてもらう
AIか生身の人間かの違いですが、もし英語力のある人にあなたの英語を聞いてもらえる機会があるのならぜひ有効活用しましょう。
もちろん英語ネイティブの方が精度は高いでしょうが、ネイティブにこだわりすぎる必要はありません。
世界に15億人も英語話者がいると言われる時代です。
日本でだって英語話者に出会えるのは英会話教室だけではないんですよ。
今は外国からの観光客はめっきり減ってしまいましたが、日本に住んでいる留学生や定住者、海外滞在経験のある同僚や友人など、あなたの周りにもきっといるはずです。
英語ネイティブに限定しなくても、英語でコミュニケーションを取るのが得意な人や好きな人にアンテナを張っておきましょう!
英語のリスニング力を上げたいのに発音練習の効果がみられない原因と対処法のまとめ
一生懸命に発声練習をしているのに英語のリスニング力が上がっている実感が感じられなければ、一度ゆっくり立ち止まり、あなたの実践している練習方法や英語レベルを見直してみることをおすすめします。
正しい方法さえ見つかれば、歯車が回り出し、きっと今まで以上のスピードで成果が出てくるはずですよ。
"Success doesn’t just find you. You have to go out and get it." - unknown -